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搾りたての生乳を15時間かけてフレッシュチーズに!「チーズ工房トリデンテ」さん

3件目は、普段立ち入り禁止の「チーズ工房トリデンテ」さんを特別に見学させてもらいました

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「Tridente(トリデンテ)」ブランドの本格チーズを製造している株式会社リアラインさんは、平成21年設立。
プロが満足しなければリリースしない。と、徹底した品質主義を貫いています。飛騨地区の飲食店はもちろん、都心部のホテルやイタリアンレストランからもチーズの注文依頼が入るそうです。
チーズ工房トリデンテ
【会社名】株式会社リアライン
【住所】岐阜県高山市江名子町3021-1
【TEL】0577-62-9000
【公式サイト】http://www.tridente.jp/
フレッシュチーズとは?

トリデンテさんが製造しているのは、モッツァレラチーズとリコッタチーズ。どちらも、熟成させず新鮮なうちに食べるフレッシュタイプのチーズです。
モッツァレラは「カプレーゼ」や「ピッツァ・マルゲリータ」、リコッタは「カナッペ」や「バゲッドサンド」といった料理に使われるのが定番。熟成させるタイプとは違ってクセがなく、水分が多くてやわらかいのが特徴です。
モッツァレラチーズの製造工程
実際に製造している様子を見学するのは難しいので、製造が終わって片付いた後の工房にて、チーズづくりのお話を伺いました。工房内は撮影禁止のため、ご提供いただいた写真を使用しています。

トリデンテさんのチーズづくりにおいて重要なポイントは、何といっても飛騨産の新鮮な生乳がすぐに手に入る環境。朝絞ったばかりの生乳700kg~800kgが工房へ運ばれてきて、すぐに作業が始まります。
生乳を低温殺菌 →乳酸菌を入れて発酵させる →レンネット(凝固酵素)を入れる
実はこれ、仔牛がミルクを飲んでから胃の中で行っているのと同じ作業をしているんです。仔牛は母乳をそのまま消化することができないため、胃の中にある酵素(レンネット)で母乳をチーズ状にして栄養を吸収しています。
代替物の研究が進む1960年代頃までは、チーズを作るための材料として仔牛を屠殺して胃を取り出し、レンネットを採取していたそうです。現在も伝統的な製法として残っていますが、酪農家への負担も大きく、植物性レンネットを使用する生産者が増えているのだとか。

程よく固まってきたら、チーズの元となるカード(固形分)を作り、約80℃の熱湯で温めた後に練りこみます。3時間ほどひたすらチーズを練り続けるこの作業は、モッツァレラチーズの出来を大きく左右する重要な工程。今のところ、代表の伊東さんのみができる職人技だそうで、後継のスタッフ育成が課題と仰っていました。
より詳細な製造工程は公式サイトをご覧ください
生乳の搬入から始まり、全ての作業が終わるまでは約15時間。新鮮で品質の高いチーズを作るために、深夜にまで及ぶ作業を一気に行っています。

こうして手間をかけて作られた本格モッツァレラチーズは、高山市内のイタリア料理店などで使用されている他、駿河屋アスモ店でも購入することができます。加熱しても、生でも美味しいトリデンテのチーズ(生でわさび醤油をつけて食べるのもオススメです!)。ぜひ一度食べてみてください


